インフォームド・コンセント
インフォームド・コンセントは、患者の自己決定権の中心的役割を果たすものとして 発展してきました。
インフォームド・コンセントの主体は、患者自身です。
有効な治療法ではあるけれどリスクが高いという場合などには、医療機関による、当該医療行為を受けた場合の利点と危険性、受けない場合の利点と危険性、他に選択し得る治療手段の存否や臨床データなどに関する十分な説明、助言、協力、指導を得た上で、患者が診療、検査、投薬、手術その他の医療行為に同意し、選択し、あるいはそれを拒否することは重要な権利です。
しかし、インフォームド・コンセントは、これだけではありません。
そもそも医療においては正解がないことが多いのです。それゆえ、患者と医師が協働して、患者のQOL、死生観も考慮した患者にとって最良の医療上の決定を下すに至るコミュニケーションの過程こそが重要です。患者と医師が共同で意思決定を行うSDM(Shared
Decision Making)のためにインフォームド・コンセントが求められています。
木村利人氏は、これを「情報と決断と方策の共有」と述べています。
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